台風14号クジラは日本に波を届けない?進路とクジラ小ネタ
【台風14号クジラ】日本に波は届かない?南シナ海からルソン島へ、進路とクジラ小ネタ
台風14号、クジラ。
台風13号ドルフィンの次は、クジラである。
イルカの次にクジラ。
台風の名前だけを並べると、急に海洋生物図鑑のようになってきた。
しかし、サーファーとして一番気になるのは、名前ではない。
結論は、届かない。
台風14号クジラは南シナ海にあり、ルソン島へ東進した後、急速に弱まる予想である。日本の太平洋側へうねりを送り込める位置でも進路でもない。
現在、湘南・千葉・茨城・伊豆・静岡・四国・宮崎などで大きくなっている波は、台風13号ドルフィンによる東〜南東うねりなどの影響である。台風14号クジラの波ではない。
台風14号クジラは南シナ海。日本とは海域が違う
台風14号クジラは、8月5日朝の時点で南シナ海にある。
中心気圧は998hPa、最大風速18m/s、最大瞬間風速25m/s。ほとんど停滞している。
その後は東へ進み、8月6日朝にはルソン島付近へ進む予想。8月7日頃には台風ではなくなる見込みである。
今回の重要ポイント
クジラは日本の南東海上ではなく、フィリピンの西側にある南シナ海の台風である。日本との間にはルソン島があり、台風自体もルソン島へ進んで弱まる。このため、日本の太平洋側へクジラ由来のうねりが伝わる状況ではない。
台風が発生したからといって、必ず日本へ波が届くわけではない。
台風の位置、進路、勢力、海の開け方、陸地による遮蔽が重要である。
今回は、台風が日本から遠いだけではなく、フィリピンの西側に位置する。日本の太平洋側から見れば、うねりの通り道が開いていない。
台風14号クジラの進路目安
| 日時 | 位置と見方 |
|---|---|
| 8/5 朝 | 南シナ海。998hPa、最大風速18m/s。ほとんど停滞。 |
| 8/5 夕方 | 南シナ海を東へ進む予想。994hPa、最大風速20m/s。 |
| 8/6 朝 | ルソン島付近。996hPa、最大風速18m/s。陸地へ進み弱まりやすい。 |
| 8/7 未明 | ルソン島付近で台風ではなくなる予想。日本への波の影響なし。 |
最新天気図でクジラの位置を確認
広域の天気図を見ると、台風14号クジラが南シナ海側にあり、日本の太平洋側とは別の海域にあることが分かる。
アジア太平洋の実況天気図
台風14号クジラの位置と、日本付近との距離、ルソン島との位置関係を確認できます。
日本付近の48時間予想図
日本付近の波や風は、台風13号ドルフィンなど別の気象要因によるものです。台風14号クジラは日本付近の予想図から大きく離れています。
台風14号クジラの進路図
台風14号クジラは、南シナ海からルソン島へ進む予想。進路図を見ると、日本の太平洋側へうねりを送り込むコースではないことが確認できる。
台風経路図
日本で大きくなっている波は、クジラではなくドルフィン
8月5日現在、湘南、千葉、茨城、東北、伊豆、静岡、伊良湖、四国、宮崎などでは、すでに大きな波が確認されている。
ただし、これを「台風14号クジラの波」と考えてはいけない。
クジラではない。
台風13号ドルフィンは日本の南を西へ進み、東〜南東うねりを太平洋側へ送り込んでいる。
一方、台風14号クジラは南シナ海にあり、ルソン島へ向かっている。両者は位置も、進路も、うねりが伝わる海域も異なる。
現在の大きな波は台風13号ドルフィンを確認
湘南・千葉・伊豆・静岡・四国・宮崎などで現在確認されているサイズアップについては、台風13号ドルフィンの記事と最新進路図を確認してください。
エリア別:台風14号クジラの影響はある?
| エリア | クジラによる影響 |
|---|---|
| 湘南・西湘 | なし。現在のサイズアップは台風13号ドルフィンなど別要因。 |
| 千葉・茨城 | なし。南シナ海のクジラから東〜南東うねりは届かない。 |
| 東北 | なし。現在の大きな東〜南東うねりはクジラ由来ではない。 |
| 伊豆・静岡 | なし。台風13号ドルフィンの残るうねりと沿岸風を確認。 |
| 伊良湖・伊勢志摩 | なし。現在の波高はクジラの位置・進路とは無関係。 |
| 四国・宮崎 | なし。太平洋側の大きな波は台風13号の影響として見るべき。 |
| 沖縄 | 日本の太平洋側より近いが、クジラはルソン島へ進んで弱まる予想。大きなサーフスウェルの供給源にはなりにくい。 |
「台風14号の影響がない」ことと、「海が安全」なことは別。
現在の太平洋側には、台風13号ドルフィンによる大きなうねりが残っている。クジラの影響がなくても、頭オーバー〜ダブル級、強いカレント、強風、クローズアウトとなっている場所がある。
名前小ネタ:クジラは日本が提案した台風名
Kujira(クジラ)は、日本が提案した台風のアジア名である。
気象庁の一覧では、意味は「くじら座、鯨」。
つまり、単に海を泳ぐクジラだけでなく、星座の「くじら座」にも由来する名前である。
ちなみに、くじら座は英語でCetus。ギリシャ神話に登場する海の怪物に由来する星座名で、現在の生物学的な「クジラ」だけを表した名前ではない。
小ネタ1:クジラは魚ではなく哺乳類
クジラは海で暮らしているが、魚ではない。肺で呼吸し、子どもを産み、母乳で育てる哺乳類である。イルカやシャチも同じ鯨類に含まれる。
小ネタ2:世界最大の動物はシロナガスクジラ
シロナガスクジラは、現在だけでなく地球史上最大級の動物。体長は約31m、体重は160トンに達する例があり、バスケットボールコートほどの長さになる。
小ネタ3:心臓はピアノ級
NOAAによると、シロナガスクジラの心臓は約400ポンド、約180kg。スタジオピアノほどの重さがあると紹介されている。
小ネタ4:潮吹きは海水を噴いているわけではない
クジラの潮吹きは、肺に入った海水を噴射しているのではない。温かい呼気が外気で冷やされて水蒸気となり、頭上の水や粘液と混ざって白く見える。
小ネタ5:ヒゲクジラは鼻の穴が2つ、ハクジラは1つ
シロナガスクジラやザトウクジラなどのヒゲクジラは噴気孔が2つ。マッコウクジラやイルカなどのハクジラは1つである。
小ネタ6:クジラのヒゲは毛ではない
クジラヒゲは上あごから並ぶ板状の器官で、主成分は人間の爪や髪と同じケラチン。海水をこして、オキアミや小魚を食べるフィルターとして働く。
小ネタ7:シャチは「クジラ」というより最大のイルカ
英語名はkiller whaleだが、分類上はイルカ科。NOAAはシャチをイルカ科最大の動物と説明している。
小ネタ8:潜水記録は約3,000m、2時間超
2014年にはアカボウクジラの仲間が水深2,992mまで潜り、2時間以上潜水した記録が報告されている。東京スカイツリーを4本以上、縦に沈めるほどの深さである。
小ネタ9:ザトウクジラの歌は20分以上続く
雄のザトウクジラは繁殖海域で複雑な歌を歌う。1つの歌が20分から30分ほど続き、繰り返されることもある。
小ネタ10:クジラの祖先は陸上を歩いていた
クジラの祖先は、5000万年以上前に陸上で暮らしていた哺乳類。現在のカバに近い系統の陸生哺乳類と共通祖先を持つと考えられている。
小ネタ11:マッコウクジラは最大のハクジラ
マッコウクジラは歯を持つハクジラの中で最大。雄は20mほどまで成長し、深海へ潜ってイカなどを捕食する。
小ネタ12:シロナガスクジラの子は1日約90kg増えることも
クジラの母乳は非常に脂肪分が多い。NOAAによると、シロナガスクジラの子どもは1日に約200ポンド、約90kg増える場合がある。
小ネタ13:クジラの声には方言のような違いがある
クジラはクリック音、口笛のような音、パルス音などを使う。群れごとに異なる発声パターンがあり、仲間と他の群れを区別する方言のような役割を持つ可能性がある。
小ネタ14:巨大なのに、小さなオキアミを食べる
地球最大のシロナガスクジラは、小さなオキアミを主に食べる。摂食期には1日最大8トンほど食べることがある。
まとめ:クジラの波は来ない。今の大波はドルフィン
台風14号クジラは、南シナ海からルソン島へ進み、急速に弱まる予想である。
日本の太平洋側へ向かう台風ではなく、ルソン島によって海域も遮られている。
現在、湘南、千葉、茨城、東北、伊豆、静岡、伊良湖、四国、宮崎などで確認されている大きな波は、台風13号ドルフィンなどの影響である。
台風が2つ存在すると、どの台風の波なのか分かりにくくなる。
しかし今回は明確である。
日本へ波を送っているのはドルフィン。
クジラは送っていない。
台風14号の記事なのに、サーフィンの波予想よりクジラ雑学の方が長くなった。
だが、波が来ない台風を無理に「来るかもしれない」と書くよりは、その方が正直である。
クジラの波が来なくても、現在の海は危険な場所がある。
台風13号のうねり、強風、カレント、クローズアウトに注意し、必ず最新情報と現地状況を確認してください。
出典:SURF@REA 台風情報、SURF@REA 波情報・風予報、気象庁「台風情報」、気象庁ホームページ「天気図」、気象庁「台風の番号とアジア名の付け方」
クジラ小ネタ参考:NOAA Fisheries、NOAA Ocean Service、Smithsonian Ocean
※この記事は2026年8月5日時点の情報をもとに、台風14号クジラの進路とサーフィンへの影響を整理したものです。
