【台風16号ペイロー】日本への波は?東へ離れる進路|8月10日〜12日の湘南・千葉・茨城・東北波予想
台風16号ペイローが小笠原近海で発生した。しかし、今回サーファーが最初に見るべきなのは「16号でどこが上がるか」ではない。
8月10日6時の台風16号ペイローは、小笠原近海にあり、東へ毎時40kmで進んでいる。
この先も南鳥島近海からウェーク島近海、日本のはるか東へと進み、日本列島からは離れていく予想だ。
現時点では、大きな16号スウェルを期待する進路でもない。
一方で、日本の太平洋側が静かになるわけではない。
台風15号チャンホンは現在も日本の東にあり、11日にかけて東北・茨城へ大きな東〜北東波が入る予報となっている。
つまり今後数日は、「16号が発生したからサイズアップ」ではなく、15号の影響と16号の進路を分けて見ることが重要になる。
台風16号ペイローは小笠原近海から東へ
台風16号ペイローは、8月10日6時の時点で小笠原近海にある。
中心気圧996hPa、最大風速18m/s、最大瞬間風速25m/s。
進行方向は東、速度は毎時40km。
この先もかなり速い速度で日本から離れていく。
| 日時 | 台風16号ペイローの予想 |
|---|---|
| 8/10 6時 | 小笠原近海。996hPa、最大風速18m/s、最大瞬間25m/s。東へ40km/h。 |
| 8/10 18時 | 南鳥島近海。994hPa、最大風速20m/s、最大瞬間30m/s。東へ40km/h。 |
| 8/11 6時 | 南鳥島近海。996hPa、最大風速18m/s。東北東へ35km/h。 |
| 8/12 3時 | ウェーク島近海。996hPa、最大風速18m/s。北東へ30km/h。 |
| 8/13 3時 | 日本のはるか東。996hPa、最大風速18m/s。東北東へ30km/h。 |
サーフィン目線ではここが重要
台風が発生した場所は小笠原近海だが、その後、日本へ北西進するのではなく東へ高速で離れていく。台風16号が日本の太平洋岸へ大きな長周期うねりを送り続ける配置にはなりにくい。
最新天気図で15号と16号の位置関係を見る
今回は台風16号だけを単独で見るより、台風15号チャンホンとの位置関係を見る方が海の変化を理解しやすい。
アジア太平洋の実況天気図
日本の東にある台風15号と、そのさらに南東側から東へ離れていく台風16号の位置関係を確認できます。
アジア太平洋 24時間予想図
台風16号が東へ進み、日本から離れていく様子を広域で確認できます。
日本付近 48時間予想図
今後の日本付近の風と海況を見る場合はこちら。特に東北・茨城・千葉の風向きに注目したい。
台風16号ペイローの最新進路図
最新位置、予報円、進路は下のSURF@REA台風16号進路図で確認できる。
台風経路図
重要:11日の東北・茨城の大波は「16号」と考えない方がいい
ここが今回の記事で最も重要なところ。
最新の波高予報では、8月11日に東北・茨城でかなり大きな波が予想されている。
しかし、そのタイミングで台風16号ペイローは南鳥島近海からさらに東へ離れている。
一方、台風15号チャンホンは8月10日6時時点で日本の東にあり、その後さらに日本へ近づきながら北西〜西北西へ進む予想。
16号ペイローより15号チャンホンの影響を強く見る方が自然。
波浪予報では「15号の波」「16号の波」と発生源別に完全分離して表示されているわけではない。
そのため断定はしないが、台風の位置、進路、波向き、タイミングを合わせると、11日の北東〜東北東波は15号側の影響が中心と見るのが妥当だ。
「16号の記事だから、これから上がる波は16号」とは書かない。
今回のように複数の台風が同時に存在すると、海には残りうねり、別の台風のうねり、沿岸風による風波が混在する。波向きと周期まで確認することが重要になる。
8月10日の海:東日本はまだサイズあり、湘南は落ち着いて良好
まず、8月10日朝の実際の波情報を確認してみる。
| エリア | 8月10日朝の実波 |
|---|---|
| 東北 | 浪板でカタ〜頭、セット頭オーバー。荒浜は頭〜頭オーバーで東北東の強いオンショア。 |
| 茨城 | 大貫海の子でカタ〜頭、セット頭オーバー。北北東風でザワつき。 |
| 千葉北 | 飯岡信号下でハラ〜ムネ、セットカタ。片貝漁港はムネ〜頭、セット頭オーバー。 |
| 千葉南 | 部原でハラ〜ムネ、セットカタ〜頭、たまに頭オーバー。北北東のオフショアで良好。 |
| 湘南 | 鵠沼・松波地下道前でコシ、セットハラ。北北東の弱いオフショアで良好。 |
| 西湘 | 大磯でハラ、セットムネ、たまにカタ。北北西の弱いオフショアで良好。 |
| 伊豆 | 多々戸でハラ、セットムネ、たまにカタ。北北東オフショアで概ね良好。 |
| 静岡 | 豊浜で頭〜頭オーバー。静波はコシ〜ハラ、セットムネ。 |
| 伊良湖 | ロングビーチでハラ〜ムネ、セットカタ。ロコではムネ、セットカタ、たまに頭。 |
| 四国 | 内妻でハラ、セットムネ。生見はカタ〜頭、セット頭オーバー。 |
| 宮崎 | お倉ヶ浜でカタ、セット頭。朝はほぼ無風で良好。青島はコシ〜ハラ、セットムネ。 |
湘南は今日かなり「ちょうどいい」
先週まで頭前後〜頭オーバーの台風スウェルが続いていた湘南は、8月10日朝にはコシ〜ハラまで落ち着いている。
鵠沼では北北東の弱いオフショアで面も良好。
大きな台風波を求める人には物足りないサイズだが、中級者や、頭オーバーを避けて落ち着いてサーフィンしたい人には、むしろ選択肢になりやすい。
8月11日(火):東北・茨城は一気に大きくなる可能性
11日朝の予報では、東日本の東向きエリアで波が残る。
| エリア | 8月11日 朝6時 |
|---|---|
| 東北 | 荒浜1.80m、東北東、周期8.05秒。北北西風8.69m/s。 |
| 茨城 | 河原子2.28m、東北東、周期8.15秒。北北西風1.84m/s。 |
| 千葉北 | 大原2.02m、東北東、周期8.90秒。北西風3.42m/s。 |
| 千葉南 | 白渚1.88m、東、周期8.85秒。北風3.14m/s。 |
| 湘南 | 鵠沼0.56m、南、周期8.90秒。北風3.85m/s。 |
| 西湘 | 吉浜0.76m、東南東、周期7.70秒。北北東風2.15m/s。 |
| 伊豆 | 多々戸1.68m、南東、周期8.60秒。北東風3.38m/s。 |
| 四国 | 生見1.46m、南東、周期9.00秒。北風4.04m/s。 |
| 宮崎 | 青島1.50m、東南東、周期10.00秒。西北西風0.94m/s。 |
11日は夕方に東北・茨城が大きく荒れる予報
さらに注意したいのは、11日の午後から夕方。
モデル上では、東北・茨城で波高が急激に上がる。
| エリア | 11日のモデル上の最大値 |
|---|---|
| 東北 | 荒浜で18時頃4.92m、東北東、周期10.00秒。北東風15.62m/s。 |
| 茨城 | 河原子で18時頃4.00m、北東、周期10.40秒。北風8.51m/s。 |
| 千葉北 | 作田で21時頃2.52m、南東、周期8.25秒。南南西風10.69m/s。 |
| 千葉南 | 御宿で21時頃2.40m、東南東、周期9.05秒。南西風10.18m/s。 |
東北4.9m、茨城4.0mは「良い台風波」を期待する数字ではない。
しかも強い北〜北東風を伴う予報。大きな風波、強いカレント、ジャンク、クローズアウトになる可能性があり、サイズだけを見て向かわない方がいい。
なお、このピークは夕方から夜にかけての予報値を含む。
暗い時間帯に入水することを勧めるものではなく、明るい時間帯でも海況が悪化していれば入らない判断を優先したい。
湘南は逆にかなり小さくなる
11日朝の鵠沼は、海洋予報上0.56m。
千葉・茨城・東北とはまったく違う海になりそうだ。
ロングボードや小波を楽しむ人には可能性がある一方、ショートボードでしっかりサイズを求める人には物足りなくなる可能性が高い。
8月12日(水):東北・茨城はサイズを残し、千葉も2m前後
12日朝になると、11日夕方の極端なピークからは落ち着く予報。
ただし東日本の東向きエリアでは、まだサイズが残る。
| エリア | 8月12日 朝6時 |
|---|---|
| 東北 | 荒浜1.96m、東南東、周期8.15秒。東南東風9.01m/s。 |
| 茨城 | 河原子2.06m、東、周期8.10秒。東南東風3.40m/s。 |
| 千葉北 | 大原2.00m、東南東、周期8.00秒。東南東風1.43m/s。 |
| 千葉南 | 白渚1.90m、南東、周期7.80秒。北東風1.92m/s。 |
| 湘南 | 鵠沼1.02m、南、周期6.05秒。南風4.21m/s。 |
| 西湘 | 吉浜0.96m、南南東、周期6.40秒。北風1.73m/s。 |
| 伊豆 | 多々戸1.66m、南、周期8.15秒。東南東風1.61m/s。 |
| 静岡 | 中田島凧場1.14m、南、周期8.45秒。南西風3.70m/s。 |
| 伊良湖 | 寺沢1.06m、南、周期8.50秒。南西風5.48m/s。 |
| 伊勢志摩 | 国府ノ浜1.02m、南南東、周期8.95秒。南西風3.24m/s。 |
| 四国 | 生見1.16m、南南東、周期9.40秒。西風1.40m/s。 |
| 宮崎 | 青島1.56m、東北東、周期7.65秒。北北東風2.37m/s。 |
12日の千葉は少し候補になってくる可能性
千葉北・千葉南は2m前後を維持する予報。
11日夕方のような強風からは落ち着く時間帯もありそうで、風向きと実際のブレイクサイズ次第では再び選択肢になってくる可能性がある。
ただし周期は8秒前後と、それほど長いグランドスウェルではない。
「16号のきれいな長周期台風スウェル」というイメージでは見ない方がよさそうだ。
湘南は12日に少し戻るが、南風も入る
湘南は11日のかなり小さい状態から、12日朝には1m前後まで戻る予報。
ただし周期は約6秒と短く、南風も4m/s前後。
サイズだけなら少し上がる可能性があるが、波質まで含めるとコンディションは当日の風次第になりそうだ。
結局、台風16号の波は日本に来る?
現時点では、台風16号ペイローによる明確な大幅サイズアップを日本の主要サーフエリアで期待する状況ではない。
理由はシンプルで、台風16号が日本へ近づかず、東へ速く離れていくからだ。
11日の大波は15号側の影響を見る。
今回は「台風番号」より「どの台風がどこにいるか」が重要。
もちろん台風の進路が変われば状況も変わる。
ただし現在の最新進路と12日23時までの波高予報を見る限り、16号だけを理由に日本の太平洋側で大きな台風スウェルを待つ必要はなさそうだ。
エリア別:今後数日はどう見る?
| エリア | 今後数日の見方 |
|---|---|
| 東北 | 11日夕方に非常に大きくなる予報。16号ではなく15号側の影響に警戒。12日もサイズを残す。 |
| 茨城 | 11日夕方4m級の予報。強風もあり危険。12日朝も2m前後。 |
| 千葉 | 10〜12日まで比較的サイズを維持。11日夜は強風、12日朝は風次第で候補。 |
| 湘南 | 10日はコシ〜ハラで良好。11日は小さく、12日は短周期の南波が少し戻る可能性。 |
| 西湘 | 10日朝はハラ〜カタ。11日はサイズダウン、12日も1m弱前後。 |
| 伊豆 | 10日はハラ〜カタ。11〜12日も1.6m前後を残す予報で、風をかわすポイントを確認。 |
| 静岡・伊良湖 | 今後はサイズダウン方向。11〜12日は1m台中心で風向きの影響が大きい。 |
| 四国・宮崎 | 10日にはまだサイズがあるが、11日以降は徐々に落ち着く方向。 |
各地の最新波情報・風予報を確認
今回の数日は、東北・茨城の大幅サイズアップ、千葉のサイズ維持、湘南の小波化と、地域差が非常に大きい。
東日本のサイズアップを確認
落ち着いたエリアを確認
台風16号の名前は「ペイロー(Peilou)」。
気象庁のアジア名一覧では、マカオが提案した名前で、意味は「鳥の名前」とされている。
小ネタ1:マカオで見られる渡り鳥
香港天文台の台風名資料では、Peilouについて「マカオで一般的な渡り鳥」と説明されている。
小ネタ2:ペイローは比較的新しい台風名
Peilouは2022年に台風名リストへ新たに追加された名前。
旧名Linfaに代わって採用されたため、今回の2026年台風16号は比較的新しい名前が実際の台風に使われた例でもある。
小ネタ3:チャンホンのすぐ次がペイロー
現在のアジア名リストでは、74番Dolphin、75番Kujira、76番Chan-hom、77番Peilou。
つまり2026年は、ドルフィン → クジラ → チャンホン → ペイローと、リスト上の4つがそのまま台風13号〜16号として連続して登場した。
まとめ:16号は東へ離れる。今後数日は15号の影響を見落とさない
台風16号ペイローは、8月10日朝に小笠原近海を東へ進んでいる。
今後も南鳥島近海、ウェーク島近海へ進み、日本からは離れていく予想。
したがって現時点では、台風16号による大きな新しいスウェルが日本の主要サーフエリアへ入る可能性は高くない。
むしろ今後数日で重要なのは、現在日本の東にある台風15号チャンホン。
11日には東北で4.9m前後、茨城で4m前後まで波高が上がる予報があり、強い北〜北東風も伴う。
台風15号:東日本へまだ強く影響。
11日は東北・茨城で警戒。
千葉は11〜12日も2m前後を維持する可能性があり、湘南は逆に11日にかなり小さくなる。
つまり、全国一律の「台風スウェル」ではない。
自分が行くエリアの実波、波向き、周期、風を個別に確認することが重要だ。
台風の番号だけで海を判断しないこと。
複数の台風が存在する時は、どの台風がどこにいて、どちらへ進んでいるのかを見る必要があります。特に11日の東北・茨城では、強風と大波が重なる予報のため、最新情報を確認し、危険な海には入らないでください。
出典:SURF@REA 台風情報、SURF@REA 最新波情報、SURF@REA 波高・風向き予報、気象庁「台風情報」、気象庁ホームページ「天気図」、気象庁「台風の番号とアジア名の付け方」、香港天文台
※波高は海洋予報上の波高であり、実際のサーフポイントのフェイスサイズそのものではありません。地形、波向き、周期、潮位、遮蔽物によって実際のブレイクサイズは変化します。
※波浪予報では台風ごとのうねり成分を完全には分離できません。台風15号・16号の影響については、台風の位置・進路、波向き、周期、タイミングを合わせて整理しています。
※この記事は2026年8月10日時点の情報をもとに、8月10日〜12日のサーフィンへの影響を整理したものです。現在確認できる波高・風向き予報は8月12日23時までです。
